29歳からのスリランカ

仏教・オーガニック農業・日常のこと…を等身大目線で綴った人生初ブログ。

スリランカ人英語の「I will」「No Problem」「Let's see」が危険な件

さて、スリランカ人と(どっぷり!)仕事をして早2年。

スリランカでは、仕事や生活は、ほぼ英語で行うことができます。

異なる民族・言語の人びとが暮らすスリランカでは、共通語として「英語」が公用語になっているんですね。

 

この間、仕事のコミュニケーションを通じて、その国の国民性や文化みたいなものが少しずーつ見えてきた気がします。

 

①まず、スリランカ人(SL)は頼まれた仕事を断らない。そこにはたとえ、自分ができる自信がなくても。つまり、とても体裁を気にするのです。「できない」と言うのはプライドが許さないみたいです。

 

②しかし、スリランカ人は、ほとんど期日を守らない。いや「期日」の意味を分かっているのか不明。というより「期日」は彼らの人生のなかで、それほど重要な意味をもたない。

 

③その結果、できないことが先延ばし~先延ばし~になり、ついに十分な準備なしに当日を迎える。もしくは、何も仕事が進まず、その仕事がなかったかのようになる。(仕事を抱えない技術!?が自然とついている⇐日本人は見習うべきかも笑)

 

④一方、仕事当日になれば、まぁまぁ頑張る。スケジュール通りにいかない、頼んだものと違うものが来る、などのことはたいてい起きるが、反面、不思議とそれほど大きな事故なしに事は終わる。そして、スリランカ人は「わたしたちすっごくいい仕事したね!」と言う、幸福度管理が高い人びとである。

 

⑤だが、後日。請求書やお金のやりとりでもめる。「いったことと違うよ」「もっと支払って」的な議論が飛び交い、日本人の私的には(準備の段階できっちり仕事しないかからこうなるんだよ・・・呆れ顔・・・)となる。

 

⑥その後「何をもめてるの?」と(一応)聞くと、ものすごい長い言い訳が始まる(←彼らにとっては、”言い訳”の感覚ではないかもしれない。もめた理由を、ものすごーく詳細に説明してくれるのです←このエネルギーを準備段階で費やしてくれたら・・・と思うこと然り)

 

⑦最後は、穏便に落着くみたいなので、むしろ”議論””話し合い”を楽しむ人たちなんでしょう。仕事の合間にティーやランチでわいわいと話している様子は見ていて楽しいです(たぶん、ゴシップ・噂話がほとんどなのだけれど、苦笑)。あんまりシステマティック・機械的に働くのではなく、対面(もしくは口頭)コミュニケーションに基づいた、人間らしい働き方をします。

 

⑧なので、人間関係(いわゆるコネ!)はものすごーく重要。いや、これなしにスリランカでは仕事はできません。だから、みんな肩書とか、体裁とかを気にして①「仕事を断らない」に戻るのね。

 

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ということを踏まえて、私が学んだスリランカ人の三大危険ワード

 

「I will」⇒9割以上「しない」

「No Problem」⇒ぜったいに問題は起きる

「Let's see」⇒何も考えてない。時間の経過とともに相手が忘れるのを待つ。

 

をみていきましょう。

 

・・・とある日、オフィスにて。

 

CHISA「次回のプログラム、この予算でいきたいんですけど、大丈夫ですか?」

SL「No ploblemだよ~」

CHISA「本当ですか?この部分とあの部分がちょっと不安なので、確認とれますか?」

SL「OK.OK.No Problem. I will check it」

CHISA「それと、もし追加でこんなリクエストがきたときに、対応できますか?」

SL「Hmmmm.Let's see(ちょっと考えさせて)」

CHISA「じゃ、それも確認できますか?あ、20日までにお願いします。」

SL「OK.OK. I will do it」

 

・・・その20日が来る。

 

CHISA「確認の状況はどうですか?」

SL「Ahhh~~~なんのことだっけ?」(⇒忘れてる)

CHISA「この前話した予算とリクエストのことです」

SL「ええーっと、予算は確認できるけど、リクエストは正直誰に確認するべきか分からなんだよねー」(⇒最初から”できない”と言ってほしい)

 CHISA「確認がとれない場合はリクエストを受けるのは危険なので、”できない”といいましょう」

SL「No.No. Let's check it」(⇒まだ”できない”と言いたくないらしい)

CHISA「じゃあ、いつまでに確認とれますか?」

SL「Let's see. I will tell you」

CHISA「もう期限の20日が来ているので、今回はやめましょう」

SL「・・・」(⇒不満そう。しかし、彼も日本人が期日厳守なのは知っている)

CHISA「先方には、”次回”リクエストを受けられるか、検討しますと伝えます」

SL「Good. それまでには時間あるしね~」(⇒”できない”と思われないのが嬉しい)

 

 

・・・後日、プログラム終了後。

 

SL「いや~CHISA,ここにこれだけのお金がかかって、それは●●という人が”合意”してたんだけれど、結局AAAAAAという理由で、変更せざるを得なくなって、それでまず余分に◎◎ルピーかかって、そのあとに▲▼の事態が起きたから、◆◆ルピー次にかかって、でもそれってちょっとおかしいと思ったから、●●という人ともう一回話したけれど、そんなの初めからできる価格じゃないよって話始めてさ・・・(略)」

 

(・・・おわかりでしょう。いかに「I will」「 NoProblem」「 Let's see」を信じることが危険か・・・)

 

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おそらく、日本人的「英語」だと、↓こんなイメージなんですが

 

 

「I will」⇒9割以上「する」

「No Problem」⇒ぜったいに問題は起きない

「Let's see」⇒検討してから、後日相手にお返事します。

 

そこは、スリランカ「英語」ですからね。

英語の感覚も日本人とまったく違うので、コミュニケーションの際は気を付けましょう。。。

 

このように、日本と文化の違いを英語一つとっても感じること多々あり。

ここで怒りに任せて「働けるかっ!」と放り出すこともできますが、それは一緒に働く仲間として、また仕事をいただく責務としても、そうはできません。

もちろん日本人の働き方のほうがシステムやルールが明瞭で、”きっちり”している(しすぎている?)んですけど、それをスリランカ人に”おしつける”のはまた違う。

 

ということで、2年たった今も、スリランカ人と「わーわー」言い合いながら日々働いています。

 

↓写真は「CHISA、休憩中にココナッツ飲みに行こうぜ」の図。

(この休憩に1時間近くかけたことはいうまでもない)

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